転職あるある相談
教員からの民間転職は何をPRすれば良いの?
皆さんこんにちは!協力隊転職ナビの三戸です。
協力隊では多くの方が教員系の職種で派遣されていますよね。
ですが、帰国後を考えたときに
「民間企業の経験が無いから転職が不安」
このように悩んでいる教員経験者が多くいらっしゃるのではないかと思います。
本日は、教員から民間企業への転職に関するお話です。
▼教員からの民間転職は困難が伴うことが多い
まず始めにお伝えすると、教員からの民間転職は苦労が多いというのは現実としてあります。
その理由は大きく3つです。
①教員は年収が高めであること
教員は一般的な民間企業よりも年収が高めです。
そのため、教員以外の未経験分野への転職の場合は年収が下がることも受け入れなければなりません。
「教員の時に◯◯万円くらい貰っていたので、転職後もそれを考慮してくれるんじゃないか?」という考えは、残念ながらなかなか厳しいです。
未経験者の採用の場合、企業側からすると、わざわざ高い年収を出してあなたを採用する理由がないからです。
②年度の変わり目の転職になりがちであること
一般的に教員の方は年度の変わり目の転職を考えている方が多いと思います。(担任を持つ方などは特に)
「学校や生徒に迷惑がかからないように」というその考え自体は良いことですが、一般的に民間企業側はできるだけ早く転職してきてほしいと考えています。
そのため、関心がある求人が出ていたとしても、新年度にならなければ入社できない教員の方よりも柔軟に入社時期を調整しやすい他の人たちの方がタイミングよく受かりやすいという状況になります。
③ビジネス経験がないと見られること
3つの中でこれが一番大きな要因です。
ビジネス経験と言っても具体的には下記のような要素を指しています。
〈ビジネス成果の追求経験がない〉
民間企業のビジネスの世界では、何かしらの成果(売上、顧客獲得数などの数値目標の場合が多い)を追って仕事をすることが多いです。
しかし、教員では多くの場合そのような定量化できるような働き方をしておらず、民間企業から見ると未経験者の転職と見なされやすいです。
〈コミュニケーションスタイルが異なる〉
一般的にビジネスでは、相手に有益なことを簡潔に分かりやすく伝えることが大切とされます。また、相手は多くの場合大人です。
一方で、教員の世界では相手に「教える」ことが仕事のため、細かな説明が入るなど伝え方が長くなりがちです。相手は子どもが多いです。
これらのことから、教員から民間企業への転職では苦労する方が多くなっています。
では、どのようにして転職を進めるのが良いのでしょうか?
▼教員の民間転職の進め方とPRについて
オススメは以下の進め方です。
①まずは転職の現実を受け止める
上記でお伝えしたように、教員からの民間転職は苦労が多いです。
特に年収などはご自身に必要な金額をよく考えて折り合いをつける必要が出てきます。
また、大事なのは「世の中にすべてが揃った理想の仕事はない」ということです。
誰しも、仕事内容や待遇面などどこかの点で折り合いをつけながら仕事を選んでいます。
②民間向けにマインドを変える
教員の民間転職で一番ネックに見られやすい「ビジネス経験」の部分をカバーするため、企業応募の前や企業選びをする時点から大きくご自身のマインドを変えることを意識してください。
そこで特に大事なのは、「相手(企業)の気持ちで考える」ということです。
相手(企業)はどんな目的があり、どんな課題を解決したいと思っているのか、これを頭と身体に染み込ませる必要があります。
この点においては、「あなたが〇〇をしたい」ということも相手(企業)が求めていなければあまり意味がありません。
相手(企業)の求めていることがイメージできれば、それに対してあなたが具体的に出来ること(相手が欲しいものでなければ意味がありません)を考えて、過去の類似経験または今現在の取組みや努力をPRするのが効果的です。
〈例〉
・SNS運用を行う企業に関心があるものの、経験が無い場合は協力隊時代から個人SNSを頑張り、「フォロワー集めには○○や〇〇が大事」など実体験ベースでPRできると好印象です。
また、教員時代に培った、相手に寄り添う力や利他精神など、ビジネスでも活かせるものは多くあると思いますが、一旦それらは補助的なものとして、必要な時に使えるようにすれば良いでしょう。
③その他(協力隊経験を評価してくれる民間企業を狙う)
ここまで民間経験が無い点をカバーする方法をお伝えしましたが、実はこれをご覧いただいている皆さんはある強みを持っています。
それこそまさに「協力隊経験」です。
日本での教員経験だけではインパクトが少なくても、協力隊として異文化に必死に適合し、自分で考えながら活動を進めた経験を高く評価してくれる民間企業もあります。
そのような企業であれば、協力隊経験をしっかりとPRすることで十分に内定の可能性があります。
そのため、現在協力隊として活動中の方は、まさに今の活動現場でご自分で何を考え、何が出来るかによってPR内容を用意するチャンスがあります。
▼おわりに
教員の民間転職は困難が伴うことがお分かりいただけたと思います。
それでも民間企業へキャリアチェンジしてみたい方は、ぜひ上記の考えを参考にしてみてください。
また、転職は人生の大きなイベントです。
教員は教員で、また民間企業は民間企業でそれぞれ異なる魅力があるため、判断する際はご自身の幸せのためにどちらが良いのか、ぜびじっくり考えて臨んでください。
協力隊転職ナビでは、ご自身が大切にしている価値観を再発見する自己分析のサポートや企業目線でPRを考えるためのサポートも無料で行っていますので、少しでもお悩みの方はお気軽にご相談ください!