活躍中の協力隊OGインタビュー
プロフィール
山口 麗子 様(NPO法人ソーシャルデザインワークス)
鹿児島県出身。大学卒業後、民間企業に入社。教習指導員として自動車教習所での指導や営業経験を経たのち、JICA青年海外協力隊(職種:環境教育)としてインドネシアに2年間赴任する。
帰国後に復職、人事・総務職に数年携わる。コロナ禍の中、社会で本当に必要とされている仕事をしたいという思いからソーシャルデザインワークスに入職。
就労移行支援のお仕事内容について
Q:今の業務内容を教えてください。
山口さん:今勤めているソーシャルスクエア水前寺店では、自立訓練、就労移行支援、就労定着という3つの事業を行っています。
私はその中でも就労移行支援というところの事業に携わっていて、 障害のある方やご病気のある方、生きにくさ・働きにくさを抱えている方々が就職をするためのサポートを行っています。
具体的には、利用される方は基本的に平日、週3日から週5日の間で通所されるのですが、その中でビジネスマナー、就職するときの面接の仕方、職務経歴書の書き方など、いわゆる就職のサポートを行います。
それ以外にも、障害のある方や働きにくさを抱えている方を対象としているので、コミュニケーションスキルなどなかなか学校では教えてもらえないようなことを、例えば実際の仕事の場面で忙しそうな人に声をかけるにはどうしたら良いかですとか、あとは報連相の仕方なども実践形式で学んでいただいています。
また体験実習といって、近くの企業さんに一緒に実習に行って、実際にお仕事したときにどういったところに困りそうかというのを一緒に見てサポートしていくというようなことをしています。
本当に社会に必要とされている仕事を
Q:今のお仕事に転職した理由やきっかけは何でしたか?
山口さん:協力隊には民間連携ボランティアという形で以前の会社から派遣をさせてもらっていたので、帰国してからはそちらで3年くらい勤めていました。
そのときはバックオフィスの業務をしていて、人事や採用、あと総務経理など、裏方の業務を一通り行っていました。
やりがいを持てなかったわけではないですが、そのとき30歳の節目ということもあって、ずっとバックオフィスで働いていくことにこのままでいいのかなと思っていました。
そのときちょうどコロナ禍だったこともあり、協力隊の経験を活かしたり、もっと人のためになるようなことをしていきたいと考えていく中で、 何か本当に社会に必要とされている仕事をやりたいと興味を持ちました。
学生の頃、NPOに勤めてみたいと思ったこともあり、そういったお仕事を探していたときにソーシャルスクエアの存在を見つけて、面白そうだと思って応募をしました。
働く仲間の幸せを追求する考えに共感
Q:他の選択肢との比較で、ソーシャルデザインワークスさんを選んだ理由は何ですか?
山口さん:私はバックオフィスの経験もあったので人事関係の企業も検討していましたが、それでもこちらを選んだのは、ソーシャルデザインワークスがまず大事にしている、
”全ての仲間の幸せを追求する”
という考えがありました。
サービスを提供する相手だけではなく、働く自分たちが幸せになれるように組織として色々取り組んでますよということをまず第一に掲げている点がすごくいいなと思っています。
この組織が外側だけではなく、きちんと内側の働くスタッフに目を向けてケアをしているっていうところがすごくいいなって思いました。
また、”ごちゃまぜ活動”というのも行っていて、福祉のサービスだけではなくて、もっと地域にはみ出て、地域の方々と一緒に交わりながら福祉という壁を取り払い、色々な方と交わって行う活動も行っているところに興味を持ったことも理由です。
福祉×海外×地域でイベントを開催
Q:今まで行った”ごちゃまぜ活動”でお気に入りのものはありますか?
A:そうですね、最近のイベントなんですけど、熊本のJICAデスクさんと一緒に何かやりましょうとお話をして、
ベトナムの方とスリランカの方をお呼びして”ごちゃませクッキング”
をやりました。
海外の方と、一般の方、私たちのソーシャルスクエアを利用されている方と一緒にグループを混ぜ混ぜで、みんなでスリランカカレーとバインセオという料理を作るイベントを行い、バタバタしながらもみんなで楽しく料理を作って、 異文化のことを知っていただいたり、私たちのことも知っていただいたり、いろんな声が聞けたので、また海外や福祉、地域を絡めていろいろなイベントをやっていきたいと思いました。
本当に毎回創意工夫でアップデートしていろいろなことをやっているので、とても楽しいです
“ごちゃまぜクッキング”の様子
利用者さんは本当に普通の方たち
Q:入職する前と後で、いい意味でのギャップや良かったことは何ですか?
山口さん:多くの方もそうかもしれませんが、最初は福祉施設というものに対して、よく分からないというか、どんな方がいるんだろうって想像がつかなくて、きちんとサポートできるのかという不安があったんですけど、実際にこの職についてみたら、利用されている方々って本当に普通なんですよね。
コミュニケーションも普通に取れるし、物事の理解も普通にできるし、ただお仕事ってなった時に一部分が少しうまくできないみたいな感じの方が多くて、私が前職でやってきた社員との関わり方のように、利用者の方と接して仕事をする時の、こういうことを気をつけるんだよみたいなことを活かせるのは良かったと思います。
柔軟な物事の見方、環境教育隊員の授業づくりの経験が活きている
Q: 協力隊の活動経験で仕事に活きていることはありますか?
山口さん:一つは、協力隊に行ったことで物事の見方が広がったかなと思っています。
海外の方々は日本ほど全然きちきちしていなかったりとか、柔軟な考え方を持っていたりするので、その考え方を日本の方々にも、こういった世界もあるんだよとか、こうやって考えたらどうかとか、異なる世界を見てきた経験を人々に伝えることで、その人たちの視野を広げてあげることができているかなと思っています。皆さん、海外の話って興味持ってくれるんです。
二つ目は、環境教育隊員の時は小中高と学校を回っていて、毎回授業の教材を考えて、どうやったら興味を持ってくれるかを考えて授業をしていたんですけど、ソーシャルスクエアでも毎日、1日1時間、コマがあって授業をするみたいな感じなんです。 そこが結構似ていると思います。
こちらではカリキュラムと呼んでいるんですけど、 そのカリキュラムも、私たちのところは自由度が高いので、その時に通われている利用者さんに必要なカリキュラムを作成するイメージです。
利用者さんがどういった情報を欲しがっているだろうとか、 どういうふうに伝えたら興味を持ってくれるかを考えながらカリキュラム作成しているので、協力隊の経験がなかったら、時間かけて苦労したかもしれません。
異業種の出身者が多く、皆いろいろな個性を活かしている
Q:異業種からの転職を考えている方へひと言お願いします。
山口さん:最初は私自身も福祉業界はあまり興味のある分野ではなかったんですが、ソーシャルデザインワークスだったから応募したというところはあります。私たちのところでは、異業種から来られた職員がすごく多くて、それぞれいろいろな個性や経験や知識を持っていて、仲間との交流も楽しく思うことがいっぱいあります。
また、自分の持っているスキルを活かさなきゃと思って転職活動をすると、幅が狭まってもったいないと思うので、福祉とかその他の業界でも興味ないと思っても、意外とその中で働いている人たちは面白かったり、調べると興味を惹かれることをやっていることもあると思うので、広い視野を持って転職して活動を進めると、 自分に合ったお仕事が見つけられるのかなと思います。
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